by morethanus | Jul 31, 2022 | ガイド&資料 , 私たちにできること , 私たちの課題
2022年7月28日 More Than Usチャリティセミナー「Pawprint ~エシカルに動物と暮らすには~ 家畜のアニマルウェルフェアってなあに?」を開催しました。
このセミナーでは、私たちと暮らすコンパニオンアニマル、特に犬との生活において、近年とくに課題として注目を集めている「肉食」について、環境負荷・家畜のアニマルウェルフェアの二つの視点から皆さんと考えてみました。同時に、日々の生活の中で楽しく喜びを見つけながらこういった課題に取り組むヒント、さらに課題に取り組むうえで直面する悩みについて、実際の例を交えつつ紹介をしました。More Than UsのYouTubeチャンネルでぜひご覧ください!
https://youtu.be/nj-xImITdfI
セミナーのポイント
犬には本当に「オオカミのような食事」がいいのか?
BARFダイエット(Biologically Appropriate Raw Food:生物学的に適切な生の食事)は、食事の80-90%が生肉を占めるお肉中心の食生活です。日本でも愛犬の食事として実践している人の多いBARFダイエットですが、「そんなにたくさんお肉をあげても大丈夫なの?」という疑問も良く聞かれます。
犬と狼は「生物学的に」同じか?
犬は人間と暮らす中で、狼と異なる遺伝子を進化させ、より人間との関係を強化する遺伝子を持つようになりました。犬と狼は生物学的に見ても、大きく異なる生きものです。このセミナーのトピックにも関連する重要な違いは、犬にはデンプンの消化・代謝に必要な遺伝子を備えており、狼のような食事以外にも適応できる、ということです。最近特に欧米では犬のヴィーガン食が注目を集めており、今年(2022年)にイギリスでは、ヴィーガン食が(栄養のバランスが摂れていれば)犬の健康にとってベターであるという研究結果も発表されています。
Pawprint~犬一頭はSUV4台分?~
犬の食生活をめぐる近年の変化の理由の一つは、犬との暮らしが環境に与える負荷が課題として認識されるようになったことにあります。「犬一頭はSUB4台分」というのは、2009年の研究による数字ですが、犬(や猫)が環境に与える負荷(特に、どれだけのCO2を排出しているか=フットプリント)は、私たちが思っているよりも実は多いです。
お肉をめぐる二つの負荷
環境負荷: 家畜のための飼料の栽培・加工や運搬などの現場からはCO2が排出されます。さらに、飼料となる大豆の栽培や畜牛に必要な土地のために伐採されるアマゾンなどの森林減少が、現在深刻な問題となっています。
家畜にかかる負荷: 現在全世界の農地の80%以上が家畜用に使用されています。今後はさらに肉への需要が高まり、限られたスペースでより「密」に家畜を飼育するスタイルの畜産(工場畜産)が増えてしまうだろうと言われています。
家畜のアニマルウェルフェア
アニマルウェルフェアとは、以下の5つの自由が動物にとって確保されているか、ということを意味します。
「どうせ食べるのだから」という意見もあり、反対に「家畜の幸せのために」と完全なヴィーガンスタイルを選択するという意見もあります。「たとえ最終的にはお肉になるとしても、家畜は生きものであり、痛み・苦しみ・恐れを感じることを理解し、生まれた時から完全に人間の管理下にある彼らの扱いに対する人間の責任を考える」ということが家畜のアニマルウェルフェアだとMore Than Usでは考えています。
犬や猫との楽しいエシカル ~ アーチャーくん ~
実際に愛犬と楽しくエシカルを実践されているアーチャー君のお話を紹介させていただきました。アーチャー君に寄稿いただいた記事は、こちらで全文をご覧いただけます:愛犬との暮らしから考えるサステナブルなライフスタイル ~ 犬と暮らすからこそ見えてくること ~
悩んでいい。ヴィーガン・ベジタリアンスタイル
アニマルウェルフェアやヴィーガン・ベジタリアンに向き合うことで生まれる悩みについて、More Than Usのメンバーが率直に語ってくれた記事を紹介しました。全文はこちらでご覧いただけます:食べれる肉・食べれない肉 ~ 食べるという選択とジレンマ ~
ともに生きるには?黒か白かではなく、できるだけ白に近い選択を
Mariの記事でも紹介した ように、ギルトフリーの食べ物はいまありません。そんな中大事なのは、白か黒かではなく、できるだけ白に近い選択を極力ストレスを感じずに継続していくことだと思います。上で紹介したアニマルウェルフェアを意識し、いつもはできなくても、時々やってみることが大切です。
by Koji | Jul 22, 2022 | ガイド&資料 , 私たちにできること
初めまして、アメリカのオーガニックコットンブランド 『S.O.S. from Texas 』 の輸入代理店を展開しており、Puffy’s Natural Lifeさんとも、サーマルブランケットやエコバッグなどで、コラボレーションをしている、オーガニック仲間としてお付き合いをさせてもらっている宮本と申します。この度、こんなご機会を頂き、うれしく思います。あらためて、オーガニックに向き合い、想いを綴ってみようと思います。
食べるオーガニック・身に着けるオーガニック
オーガニックコットンといえば、3年以上農薬や化学肥料を使っていない農地で、遺伝子組み替えではない種子で栽培されたもので、他のオーガニックの植物と同じく、環境(土壌)や、生産者を守る栽培方法です。ただ、着る人への影響はというと、ぼくの知る限りですが、オーガニックではないコットンでも製品になった状態では人体には影響がない、ほとんどないと言われています。ここが、口に入れるオーガニックの食品とは違う点。オーガニックの食べ物は、明らかに美味しいし、明らかに身体が喜ぶ。そして、地球にも生産者にも優しいとなれば、値段的は高いといっても、生産者さんたちの手間のかかる作業やこだわりも思えば、オーガニックなものを当然選ぼう、となります。では、一見身体に特に影響がないように見えるオーガニックコットンは…?
本能が求めるオーガニックの気持ちよさ
それでもとにかく、地球や生産者を守ろうというスピリッツを持って、携わってきました。そうして、オーガニックコットンに触れ続け、年月を経た最近、自分の感覚でわかってきたことがあります。気持ちの良い日や、リラックスしたいとき、そして疲れているときや体調がよくないときに、意識せずにオーガニックコットンを選んでいる自分がいました。着心地以上の自分の本能みたいなものが、求めているんだと気づいたのです。そして、まわりの近しい仲間も同じ感覚をもっていることが分かりました!(ぼくは遅い方でしたが、、)
オーガニックコットンが思い出させてくれた「本当の感覚」
現代は科学的根拠が判断の主流になっていると思いますが、自然界において、まだ科学で証明できないものはたくさんあります。昔のひとびとは、感覚を研ぎ澄ましながら自然や動物と接し、人間の良き知恵を生かし、衣食住と自然に感謝しながら共存してきたんだなと、自分の感覚で気づくことができたのです。
オーガニックコットンは間違いなく、ぼくたちに、そして地球にとっても、気持ちのいいものなのです。
ぼくたちが生まれ持った、もしかしたら、忘れかけ始めてしまっているこの感覚。オーガニックコットンを通して気づけて、ほんとうに良かったと思っています。オーガニックは、大自然の景色のように、美しく、愛おしい。本能に響いて、ありがとうってなる。現代のぼくたちは、便利に甘えて、随分、自然に対して、ひどく負担をかけてしまっている。動物に対してもそう、見渡す限り、人中心になってしまっている。まさに、「自分たち以上(More Than Us)」に全ての生き物の命は尊い、という想いのある社会にしなければならないと強く思います。
ぼくたちの知恵を使って、できることから、少しずつ、恩返しを重ねていかなくちゃって日々、意識しています。感謝しながら、楽しみながらね!
by morethanus | Jul 12, 2022 | ガイド&資料 , 私たちにできること , 私たちの課題 , 行動のインパクト
セミナー内容
暑くなる一方の私たちの夏。犬や猫も暑くて動けない日が多くなりましたね。その一方でお留守番などでクーラーも欠かせなくなりました。犬や猫と暮らすことは、当然、地球へのフットプリントが増えるということ。フットプリント(footprint)は「足跡」という意味。つまり、私たちが生活する中で直接的・非直接的に環境に与えてしまうマイナスな影響(具体的には温室効果ガスの排出量)のことをここでは指します。でも、犬や猫は人間の家族と同じように大切な存在です。
このセミナーでは、飼い主と犬猫のフットプリントを楽しみながら減らす方法について紹介します。またセミナーで紹介するペットのフットプリントの基本を知っておけば、あとは自分でも工夫できます。今流行りのヴィーガンスタイルを中心に、レシピやグッズも伝授します。そして、同じ動物で家畜のウェルフェア(幸せ)についても紹介し、私たちはそのことをどう捉えて実践していけるか、なども紹介します。
実は家畜(お肉や皮製品)については、減り続ける森林を守るという視点からもヨーロッパを中心に変化が起きつつあります。コーヒーやチョコレートといった身近な食べ物も同じです。ギルトフリー(罪がない)食べ物の少なくなっている今、犬や猫と楽しく食生活を送るため、一緒にできることから始めてみましょう。
セミナー情報
主催: More Than Us協賛: パフィーズナチュラルライフ日時: 2022年7月28日(木)午後2時半~午後3時半(1時間)形式: オンライン(Zoom)講師: パック まり(More Than Us Founder パフィーズナチュラルライフ共同代表)、その他 ※講師は都合により変更の場合があります詳細: 以下のセミナー内容をご覧くださいお申込み方法: こちらのリンク からお申し込みフォームをご送付ください
お申し込み方法
以下のリンクからお申し込みフォームを送信してください。受領後、info@puffyslife.comよりZoomリンクを送付いたします。 お申込みフォーム:https://forms.gle/wqyt6wCgvq1fMCxh7
by Mike | Jul 11, 2022 | ガイド&資料 , 私たちにできること
犬の食事:肉の割合はどのくらい?:市販のフード・手作り食の肉の割合
「犬とはお肉を食べるもの」。そう思っている方が大多数だと思います。実際、犬や猫のグッズを扱う専門店には肉の割合をとても高くした高級なフードがたくさん並んでいます。手作りの場合も、半分くらいの割合が肉、そしてBARF Diet では多くて 8割が(骨を含む)肉、となっています。
オオカミのような食事が理想?
たとえば、ドイツ発祥の BARF。生物学的に(Biologically) 適切な(Appropriate) 生の(Raw) 食事 (Food) の略と一般に言われます。たしかに高品質の生肉や新鮮な果物・野菜は、食事全体のクオリティからすると粗悪な加工フードよりずっと優れています。多くの場合、良質な素材を使った肉の含有量が高い加工フードも同じです。
これらは「犬の祖先であるオオカミのような」「自然の食事」に近いもので、「理想的」とされていますが、これについてもっとよく見てみましょう。
犬と狼は「生物学的に」同じか?
犬が人間と暮らすようになって1万年以上経ちます。祖先であった狼と犬の決定的な違い、それは何か?私たち、人間の影響です。
もともと人間が狩猟採集をしていたころから人間の残飯(狩った獲物の残りや食事の残り)をもらう代わりに人間の役に立つことで相互関係を築いていった犬という種 Canis lupus familiaris。狼(Canis lupus)とは別の生物種になったのです。
二つの種を分けている要素は多くあります(ほとんどの犬は狼より身体が小さいなど)。2013年に科学誌「ネイチャー」に掲載された研究 では、二つの種の全ゲノム塩基配列の再解読を行いました。そして、犬は家畜化の過程で狼とは異なる遺伝子36個を進化させたという事実が明らかになりました。
36個の遺伝子のうち半分以上は脳に関するものです。これによって犬は人の表情や行動を読み取り推測する能力を身に着けました。(例えば、人の悲しい表情に対して犬がストレスを感じている ことを明らかにした別の研究もあります。)
犬にとっての自然な食事は人の影響なしにあり得ない
「ネイチャー」掲載の遺伝子の研究では、もう一つ明らかになったことがあります。それは、「10個の遺伝子はデンプンの消化および脂質の代謝に重要なものであり、現在のイヌは肉食性のオオカミと比較してデンプンの多い食餌でもうまく生きていけるようになっている」ということです。
この研究は2013年に発表されていますが、例えば BARFは1993年にオーストラリアの獣医により出版された本がきっかけとなっています。30年前です。
農耕生活が始まり穀物や野菜を育てるようになった後も、犬は人の残飯をもらうことで生き延びてきた。つまりそれは犬が穀物(でんぷん質)を食べて生きてきたということです。そしてそのために必要な遺伝子を持つようにまで進化している。それが現代の犬です。
犬にとって自然な食事。それは、人間の暮らしとともにあるのではないでしょうか?実際、オオカミが食べている野生動物の肉と、現代の犬たちが食べている家畜の肉は、全く違っています。狭い場所で効率よく家畜を育てるために抗生物質やホルモン剤が多用されていることは、すでに周知のこととなりました。また、同じ動物である家畜の「幸せ」(アニマルウェルフェア)についても動物と暮らす私たちには気になる視点です。
ヴィーガン食を試してみよう
犬をこよなく愛する国イギリスで2022年4月に発表された研究 では、栄養のバランスが取れていればヴィーガン食方が肉の割合が高い食事に比べて犬にとってより安全で健康であることがわかっています。
2500頭を対象としたこの研究では、22種類の病気と獣医へ通う回数を指標としました。そのうち、獣医へ通う回数は、肉食の犬ではそのうちの半分が、ヴィーガンの犬では1/3が定期的に(病気のため)獣医へ通っていることがわかりました。
完全なヴィーガン食をしている犬もたくさんいます(猫は難しいです)。2021年の別の研究 では、犬にとってヴィーガン食が「まずい」ものではなく、おいしいものでありうる、ということもわかっています。
完全にヴィーガン食に切り替えなくても、肉の割合を減らすこと自体は、地球のためにも健康のためにもいいことです。最低でも週に1度くらいは、ヴィーガン食またはベジタリアン食にしてみませんか?
by Koki | Jul 4, 2022 | ガイド&資料 , 私たちにできること , 私たちの課題
2020年から2021年にかけて4回シリーズで行ったMore Than Usセミナー。以下の記事は、メンバーのKokiによる全4回を終えた振り返りのレポートを、一部編集のうえ再掲したものです。
こんにちは。今回報告を書かせていただきますメンバーのKOKIと申します。簡単にまとめると、東京都内でパーソナルトレーナーをしており、動物や自然が大好きです。今までは犬や猫、インコ、ハムスターなどと一緒に暮らしてきました。第2回目からセミナーを知り、その後は全参加してきました。
2021年5月27日のMore Than Usオンラインセミナーの最終回。今回のテーマは『ドーナツとアリのおじいさんー地球とともに生きるにはー』 。Puffy’sのCo-founder であるMariさんがお話ししてくれました。また後半は参加者の方とのディスカッションもあり、セミナーに出てきたポイントのいくつかについて、話題が広がっていきました(ヴィーガン食や、社会における分断、それを生まないために白黒つけすぎずグレーと共存すること、など)。
世界のGDP(国内総生産)は、1950年から約10倍になり、私たちの生活は便利さを追求してきました。ここで重要なのは経済の成長曲線のどこにいるのか。まだ低いところにいるのか、ピークにいるのか。
今一番求められるのは 何を犠牲にしているのか問う姿勢なのではないでしょうか。
僕は「ドーナツ経済学」 という言葉を初めて聞きました。なので自分なりに調べ自分なりの考えをまとめてみました。
この緑色のドーナツより内側(中心)の空洞は、エネルギーや水、住宅など、人々が暮らす上で必須のもの が欠乏している状況を示しています。その不足を埋めることで、社会基盤を緑色のドーナツ部分に引き上げることを目指しています。逆に緑色のドーナツの外側は地球環境に負担がかかっている状態 を示しています。気候変動、生物多様性の損失、土地変換、窒素及びリンの投与など4つの分野が超過。
つまり、環境面での超過と社会面での不足を無くし、すべてをドーナツの「中身」におさめること 。便利さを追求し過ぎず環境に配慮することが重要になってきます。
ちょっと難しい例えになるかもしれませんが「良い状態にいる」には努力し続けることが必要です。これは地球環境だけでなく僕たちの「健康」もそうです。そしてどれだけ自分の為、自分以外の為にその選択をできるのか。
このバランスをとることはとても難しく練習が必要です。
その選択をするにも良い面だけでなく、裏側の実態を知ることが必要になってきます。それを知る方法が、本でもSNSでも誰かの話でも良いと思います。まず知ろうということが大きな一歩で、次にやってみようかな(選択)に繋がります。
視点を自分以外に向けるには心の安定、健康 は大前提です。なのでそういった選択ができない時もあるかもしれませんがそんな自分も受け入れることを忘れないでください。僕もそんな日たくさんあります。特に疲れていると自分中心になってしまいます…
今回の報告がみなさんのいろいろなことの選択につながればいいなと思っています。
Column:Half Earth~「アリのおじいさん」からの提案~
Half Earth、「地球の半分」は、アメリカの生物学者E.O.ウィルソン博士が2016年の著書 “Half-Earth:Our Planet’s Fight for Life”(地球の半分-地球の生命のための地球の闘い [スタッフ訳])にある提案です。ウィルソン博士はアリの社会についての体系的な研究をまとめ「社会生物学」という分野を切り開いた世界的に著名な生物学者。Half Earthは、自然と生物多様性を守るために地球の半分を保護区 にするという提案です。最近ではアメリカ政府がこれを参考に2030年までに30%という目標を掲げたことで再度注目を集めました。と、このように書くと規模が大きく何だか縁遠い話のように感じますが、つまり地球を人間だけのものとして使わない、ということ。例えば「ノラ猫は迷惑です」といった考え方とどう向き合うか、という身近な問題にもつながっています。
僕は今まで、地球、動物の現在の暮らしについて考えていませんでした。
昨年、コロナが流行し始めた頃にSNSで環境についてなんとなく知り、興味を持ち本を読み始めました。そして地球にやさしい商品を色々と買い漁り、モノを買うことでその選択の意味を探していましたし 、単純に「かっこいいから」という気持ちでスタートしました。今でもかっこいいと思っていますし、そんな自分が好きです。でもこのような選択を継続していくうちに、美しさの裏側 に目を向けるよくになりました。無意識のうちに、自分の都合の良くないことは見ないフリをしていたんだと今では思います。これに関してはたくさんあるなぁ…と。
一つ大きなきっかけとなったのは、第2回目のセミナーをきっかけに、動物たちの扱い方 、衛生環境の実態を知ったことです。
動物が好きな僕にとっては悲しさもありましたが、今では知って良かったと思います。
なのでこのブログを読んでいるみなさんとは、きっかけは少し異なっているかもしれません。僕の経験からお話できることは「行動し続けること」 で本質的な魅力に気付くということです。この行動については、本を読む、動画を見る、セミナーに参加する、その現場で実際に活動している方の話を聞く、SNSで自分の考えを発信していくなどです。方法はたくさんありますが、大切なのは自分の負担の無い範囲で続けることです。
by archer_thecorgi | Jun 12, 2022 | ガイド&資料 , 私たちにできること
私たちのパートナーである犬や猫。彼らとのライフスタイルを少し変えるだけで地球の未来を変えられる、ということを「犬・猫との暮らしと地球温暖化~Pawprintを一緒に考えよう~ 」の記事ではお話ししました。例えば移動手段を自家用車から公共交通機関・自転車に変える、オーガニックの食材を取り入れる、エシカルな方法で生産された製品を購入する、など自分たち人間ができることは比較的簡単に・具体的にイメージが出来ると思います。ですが、愛犬・愛猫の生活となると、なんとなくイメージしにくいという方も多いのではないでしょうか。特に食事については、「地球のため」と思っての選択が逆に彼らの生活の質を落としてしまうのではないか、という不安もあると思います。
今回の記事では、実際に愛犬との生活において、エコロジカル・サステナブルなライフスタイルという課題に取り組んでおられる archer_thecorgi さまにお話をうかがいました。
以下ご寄稿記事 筆者: archer_thecorgi さま 記事中画像はすべてarcher_thecorgi さまからのご提供です
archer_thecorgi
1. 愛犬との生活:Life with Archer
愛犬と夫婦2人の生活も今年で5年目に入りました。今現在わたし達夫婦にとってArcherとの生活がわたし達の生活です。5年前まではそれぞれの趣味やライフスタイルがありましたが、今は愛犬との生活にいい意味で没頭しています。元々の趣味も愛犬と共にできることが優先になり、愛犬を連れて一緒に出かけることが多くなりました。交友関係も愛犬繋がりでの友人と出かけることも増え、車で行ける範囲で犬連れでの旅やお出かけを楽しんでいます。
2. 愛犬と共に生活するからこそ見えてくるサステナブルな在り方
以前から自分たちのできる範囲で、エコロジカルなライフスタイルに取り組んでいましたが、愛犬との生活の中で、サステナブルでエシカルな生活にしていくことの大切さに以前にも増して気づかされました。ここではその気づきについて少しお話していきたいと思います。
archer_thecorgi
犬や猫、どんな動物でも人間同様衣食住には消費が関わってきます。そして消費することを考えると、犬を飼うことは飼わないよりもエコではないように感じます。ですが、愛犬を迎えたことで得られたわたし達夫婦のライフスタイルは、確実にエコロジカルな方向へシフトしていると実感しています。日々の生活時間は規則正しくなり、毎日愛犬と散歩へ出ることで徒歩移動に対して抵抗感がなくなり、爽やかさを感じるようになりました。新型コロナウイルスの影響もありますが、海外旅行が多かった長期休みは、愛犬が喜ぶ自然と戯れるアウトドアアクティビティが堪能できる国内旅行に代わりました。以前からですが夜は室内灯の使用は控え入眠に備えたり、市中心部で生活していた頃はどうしたら愛犬や私たちがストレスなく生活していけるのかを日々考えていました。新居に引越してからは朝日が気持ち良い日は日向でゆっくりな朝を過ごすこともあります。
archer_thecorgi
愛犬の行動やボディーランゲージを日々観察していますが、私たち人間も随時ストレスをコントロールすることの大切さを学びました。食の選択も愛犬を迎え一層気にかけるようになりました。人間同様雑食な愛犬の食事は手軽さや値段より、手間でも人間と同じ食材を使い季節を考え手作りしています。自ら語ることのできないパートナーの健康を食事から維持し安定させることは、彼らにとってもサステナブルなライフスタイルであると考えます。人間の食生活も然り。できる範囲で食材の生産地や生産方法、流通ルートや、もちろん品質を確認しながらサステナブルでエシカルな方法を選択し、信頼できる生産者さんやブランドを利用することによって安心して地球環境に優しい方法で消費することができます。そして、パートナーの食を別と考えるのではなく、家族みんなで同じ食材を消費することで食材の無駄も減りました。
3. より地球にやさしい消費活動:サステナブルな愛犬用アイテム
archer_thecorgi
Hurtta というフィンランド発の犬用ギアブランドのEcoシリーズを数点所有し愛用しています。Ecoシリーズはリサイクル素材である回収ペットボトルからできた再生ポリエステル繊維を80-100%(一部60-80%)使用した製品で、作りやデザイン、性能がしっかりしており信頼して使用しています。また、Litto Howler のリードや首輪も信頼して使用しています。Litto Howlerはアメリカのギアブランドで、安全性最優先最重視、リード修理サービス、再利用&リサイクル可能なパッケージを使用、マスプロダクションではなくひとつひとつ手作業で作製しブランドやコミュニティに情熱を注いでいます。ここのリードはアウトドアで使用する人や状況、環境を考えデザインされており、通年通してアウトドアアクティビティで大活躍しています。
作りや安全性がしっかりしている商品を購入することで、破損頻度の低下や充分な製品満足度にも繋がります。無駄な買い替えが控えられるためサステナブルかつエコな選択ではないかなと思っています。
食分野では、More Than Us の読者の方にはおなじみだと思いますが、Puffy’s Natural Life の製品は欠かせません。Puffy’s Natural Lifeは犬猫専用オーガニックサプリメントのブランドです。オーガニックかつホールフードの素材を使用していること、地球環境と身体の健康の繋がりを重視していること、パッケージを脱プラ再利用で徹底していること、そして何よりもPuffy’s Natural Lifeの製品は犬猫の身体の健康を最優先に考え作られていること。とても信頼して利用している国内ブランドです。
4. 愛犬の食生活:愛犬の体質を第一に選択肢は広く
archer_thecorgi
Archerを迎えて約半年がたった頃に、あることがきっかけで犬の食について調べ始めたことがありました。そして目に止まったページに変に納得し、犬には肉食が必須だと思っていた頃がありました。そして犬のヴィーガンやベジタリアン食はただの食の流行りや新しい食のスタイルの流れで、犬の食事にも当てはめているだけだと思っていました。その後、肉食やバーフダイエットを経て、愛犬の症状を見つつ東洋医学の分野や手作り食についてわかる範囲で学び、セミナーやカウンセリングを受けたりしました。そのようにして調べ学んでいく中で、ライフスタイルやArcherの体質に合う食事を考えた時に、必ずしも肉食やグレインフリーでなくてもいいのだということがわかりました。
More Than Usサポーター パフィーズナチュラルライフ 記事中ご紹介いただいたパフィーズナチュラルライフは、More Than Usのサポーター企業です。